
震災からまもなく15年。 復興事業という大きな制度のもとで続けられてきた「震災伝承」は、2026年、ひとつの区切りを迎えようとしています。 制度に支えられ、守られてきた語りや場は、今、新しいかたちを模索しながら、変化を迫られています。 中には「伝承活動の危機」とさえ口にする人もいます。 けれど、制度の“終わり”は、本当の意味の“終わり”なのでしょうか。 終わること、変わっていくことは、新しい歩みを始めること。 だからこそ、そこに「課題」とともに「可能性」があり、「楽しみ」や「希望」もあるのだと思います。 復興事業が終わるその先に、何が残り、何が生まれるのか。 現地での取材や注目の実践を交え、これまでの歩みをたどりながら、“新しい伝承”のカタチを見つめます。