災害が相次ぐ今、学校での防災教育を本質的なものとして継続し、根づかせていくことが求められています。 学校の避難訓練は、実際に役立つものになっているのか。 熱意ある先生の異動で活動が途切れないようにするにはどうすればいいのか。 地域や学校による取り組みの差を、どう埋めていけるのか。 震災の記憶を次世代に確かに伝えていくには、どんな工夫が必要なのか。 制度と現場の間に残されたスキマも含め、子どもたちの「学べる機会」「守られる力」に不均衡が生まれてしまう、こうした課題に、現場と行政の両面から向き合い続けてきたのが、今回のゲスト、岩手県立図書館館長の森本晋也さんです。 森本さんは、釜石東中学校での防災教育を出発点に、震災後は文部科学省で学校安全を担当。現場の知見を仕組みに翻訳し、全国の教育現場へ広げてこられました。そして現在は、岩手県立図書館に新しく誕生した「I(あい)ルーム」を拠点に、資料や記録を集め、展示やワークショップを通して“学びあい、伝えあう”場を育てておられます。 当日は、釜石東中で育まれた「生き抜く力」の背景、文科省での制度づくりの裏側、そして教室でも家庭でも地域でもない、“図書館”という公共空間だからこそ描ける、「防災教育の未来」を伺います。 現場 × 行政 × 図書館──三つの視点を持って進まれる森本さんのお話から、これからの防災教育を考えるヒントを一緒に受け取る時間にしたいと思います。ぜひご参加ください。