11年目初日

公開日: 2021/03/11

10年前の3月11日
私たちがボランティアとして、それまでの人生で想像すらしなかった災害支援を始めてから10年が経ちました。

この活動をしていなければ得ることのできなかった出会いが、この10年で数え切れないほどにありました。 共に悩み歩んでくださった方はもちろんのこと、支援活動にスマートサプライを使ってくださった支援団体の皆さんや、災害の度に想いを寄せていただける支援者の皆さん、シェアで協力してくださった皆さん、 様々な形で私たちの活動に関わっていただいたこと自体が、一つずつ全て力になりました。全ての皆様に、心より感謝を申し上げます。

あの日から私たち全員が10年分の歳を重ねたこと、またこの間に実現できたことや出来なかったことに思いを巡らすと、 私たちの世代の残り時間で後世に渡せるものの為に、この先こそが本当に大切な時期だということが見えてくるように思います。

私たちスマートサプライビジョン(SSV)は、11年目の初日の今日、今この時から1歩でも前に進めるために、考え、行動を起こすことを今後も着々と続けていきます。 引き続き皆様のご助力を賜りたくお願い申し上げます。

昨年1年の動き

昨年は、スマートサプライシステムの技術的に大規模なバージョンアップを行い、災害時に急増するアクセスにも安定して稼働するための基盤づくりを行いました(NHKあさイチの報道時アクセスにも耐えました)。

また、今もなお進行中のコロナを契機に毎月定期開催のオンライン講演「ソナエトーク」をはじめ、次回は12回目となります。

昨年7月の九州豪雨では、コロナによってボランティアの皆さんが現地に行けない状況の中、スマートサプライによるリモート支援が効果を発揮し、全国からのあたたかいコメントと共に多くのご支援を直接現地につなぐことが出来ました。

さらに、昨年10月には、スマートサプライのビジョンを自治体と企業間の物資供給にも拡張する事業を、新潟県の補助金事業として採択していただき、只今鋭意実装中です。

昨日(2021/3/10)は「学校防災アップデート大作戦!」と題し、東日本大震災の学校被災のリアルに学ぶ教員向けの学校防災オンライン講座とコミュニティ事業を開始しました。

余談

10年前にスマートサプライのような仕組みはありませんでした。支援活動が人海戦術になるのは必然で、震災後1年弱は深夜に渡る活動がほぼ毎日のように続きました。

しかし、そこで出会った方たちは、災害支援というシリアスな活動にも関わらず、義務感や悲壮感のようなものを全く感じさせず、いつも和やかな雰囲気の中で成果を出し続けていて、見ていて清々しい気持ちになるほどでした。

一方で、彼女、彼らがそうした雰囲気の中で着実に成果を出し続けることを可能にしているのは、良い意味で常人を超えた様々な能力(特にコミュニケーション能力は超一流)であり、将来の災害での再現は難しいとも思いました。 一部の組織や、こうした特殊能力に依存せずに、誰もが同じ様に結果を出せるような社会活動の為の仕組みを作りたいと、その時に強く思ったことを今でも鮮明に覚えています。

つまり、彼らが見せてくれた活動がスマートサプライ開発の大きな原動力でした。
この場を借りて、今も変わらぬ敬意と御礼をお伝えしたいと思います。

ありがとうございます。
あの時のあなた達の清々しさが、これからもスマートサプライの道しるべです。

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